イベントレポート
安倍なつみ1stシングル「22歳の私」
新曲発売記念イベントレポート
2003年8月18日 at よみうりランド


 セットリスト
1.トウモロコシと空と風
<MC>
2.ふるさと
3.男友達
<MC>
4.せんこう花火
<MC -アンケート(質問)への回答->
5.22歳の私
<MC -締めの挨拶->

 チケット


 一般的な話として、
「モーニング娘。の中で知っているメンバーを挙げてください」
と質問されて、15人(2003年8月現在)の名前をすらすらと言える方は少ないかも知れないが、
「安倍なつみです」
とか、
「なっちですね〜」
とか答える事が出来る方は相当数おられる事かと思う。モーニング娘。結成当初のオリジナルメンバーであり、5年以上に亘ってメインボーカルとして、そしてエース的存在としてなっちこと安倍なつみは、止まることを知らずにその活躍を続けてきた。

 そんななっちにソロデビューの話が舞い込んできたのは、意外な事に極々最近になってからの事であった。振り返ってみてもチャンスはいかようにもあったように思う。一番のチャンスだったのはラブマ発売直後、単身ニューヨークへボーカルのレッスンへ赴いた折りであったであろうか。しかし時期尚早と事務所が判断したのか、あるいはマザーシップである娘。本体の活動に専念して貰いたかったのか、その当時にはソロデビューは見送りの形となり今日までに至った経過があった。
 而して今回リリースされることになった初のソロシングルのタイトルは「22歳の私」。この8月10日を以て22歳を迎えたなっちにとって大人の階段を上るステップにふさわしい、バラード調のナンバーに仕上がった。
 
 その一方で7月27日のハロプロライブ@東京公演に於いて、2004年正月のハロコンを以てなっちが娘。から卒業することが発表された。青天の霹靂、寝耳に水、この一報を聞いてショックを隠しきれないファンは枚挙に暇無い筈である。勿論この事については賛否両論あることであろう。いつまでもなっちには娘。のエースとして活躍を続けて貰いたいと思うファンは多いはずであるし、正直なところフタ自身もその一人である。
 その一方でなっちにとってはチャンスであるとする考え方もある。元々はモーニング娘。がシャ乱Qロックボーカリストオーディションの落選者5人で結成された経緯から考えても、なっちの心のどこかには「ソロでやりたい」とするソロ思考はあっても不思議ではない。とりあえず卒業についての話はいずれの機会を設けて話をさせて頂きたいと思うので、今日のところは割愛をしたいと思う。

 さて今回はこの自身初のソロシングル「22歳の私」のリリースを記念しての発売記念イベントである。先に行われたカン紺藤イベントや、来る8月28日に行われるごっちんの新曲発売記念イベントにおいては握手会が行われる旨が当初から告知されていたものの、殊なっちに関してはこの告知が無かったために、ファン間では発売記念イベントにおいてなっちとの握手会が行われるのかどうかが話題の的となっていた。
 そんな中8月10日に発刊されたサンケイスポーツ誌にはなっちの特集記事が掲載され、その中においてイベント当日には握手会が行われる旨の告知が一度はなされたものの、8月13日付でハチャマのサイトにイベントの詳細が発表され、こちらでははっきりと『当日握手会は行われない』旨の確認がなされた事だった。その代わりと言ってはその代わりなのであるが、「この日だけのスペシャル・プログラムを企画しておりますので、楽しみにしておいてください!!」と記載がされていた。一体握手以上のスペシャルプログラムがあると言うのであろうか?正直この発表を受けてガックリされたファンの方は多い筈である。特にサンスポのフライングとも言うべき記事で一時はその機運が高まっただけに尚の事であろう。
 これはあくまで私見であるが、イベントにおいて握手会が行われることは当初は決まっていたことなのではないかと思う。しかし当日が近づくに連れて握手会を行うに際して色々と問題が生じてきた(仮令えば集客数が増加する、徹夜組が出現することが懸念される、また真夏の日中であることから熱中症などの弊害が心配される・・・etc)ことから、これを回避する策を講じたように思える。いずれにしても事務所側の怠慢としか言い様の無い今回の対応の遅さであり、ファンに対する背理行為である。
しかしながら市井ちゃんも、中澤姉さんも、ごっちんもいずれにおいても娘。卒業後に握手会開催の機会は設けている。それ故にいずれはなっちとも機会があるのではないか・・・?と、フタ自身は甘い期待を抱いているのである。 いずれにおいてもなっち自身には何ら非の無いところの話であり、握手会を行わない旨の話を耳にして一番ガックリしたのは他ならぬなっち自身なのではないか?と思うところである。
  ・・・と言う訳で、迎えた当日。今回のイベント会場となったのはお馴染みよみうりランドの特設野外ステージ『オープンシアターEAST』である。大体においてこの手の発売記念イベントは全国を回る形で行われるものであるが、今回イベントが行われるのはここ東京のみ。娘。は現在夏のツアー中なので、その間をぬっての全国イベント開催は困難な事なのであろう。従ってそれこそ全国各地からなっちのファンの方が大勢来られることは想像するに容易なことである。
 今回のイベントは同シングルの初回限定版を購入し、その中に封入されているイベント参加券を持参すれば、誰でも参加できるものである。しかしこの手の初回限定版は発売と同時に店頭から消えうせることは先刻承知な事なので、今回は地元のCD店でこれを予約しておき、発売前日にこれを無事入手したことだった。
 イベント開始は12時半からである。これに先立ち10時から整理券の引き換えを行うとの事だったのだが、件の事情から電車で来場されるお客の先を行き、始発の電車が動きだすか、動き出したかの頃合いには既によみうりランドに到着しておいた方が良いだろうと判断した。故にこの日の起床は4時半、道中でお仲間を拾って7時前にはよみうりランドに到着したことだった。道中といえばよみうりランド直前になって結構な渋滞に捕まった。これこそよみうりランドに駐車せんとする自動車による渋滞であり、3方向から駐車場に向かう入場整列に係員氏は対応を追われていた。いやぁ〜、それにしても全国各地からの自動車が集まったものだ。ざっと見たところで関東近郊、中部、中国、中には九州のナンバーを附している車の姿が見受けられる。そして目立つ、目立つ『・723』ナンバーの自動車の数々。皆さんの想いがナンバーにも詰められていると言う印象だ。
 さすがにこの時間に集まるファンはそうそういないだろうとたかを括ってはみたものの、実際に到着してみれば既に整理券を入手せんとばかりに整列が始まっていて、慌ててこれに加わった事だった。昨今どうも梅雨が空けたにも関わらずぐずつき気味のはっきりとしない天気が続いていたが、どうやら今日は何とか天気は持ちそうだ。野外でのイベントだけに天気のことはどうも気になるところであるが、一方でどこまで気温が上昇するのかもまた気になるところである。

 地面が昨日来降り続けた雨ゆえにびしょびしょで水溜りが出来、持参したビーチマットを使用することもままならず、まったりと立ったまま待ち続けること3時間余り、ようやくのそりのそりと整列は前に前にと進み始める。さすがに列の前方に位置していただけに整理券の配布を受けるまでにはさほど時間は掛からなかった。10時半頃にはこれを入手できた事だった出あろうか。
 特設テントで入園料200円を手渡し、次いでシングルCDに封入されていた招待券を引き渡し、イベント参加券(チケット)と交換をしてもらう。この辺りの流れも毎度おなじみのものである。今回も招待券は全くのランダムに配布されるとの事で良席をちょこっと期待をしていたのだが、悪運強くAブロック3列23番と「超」が付くほどの良席を確保した事だった。前回のカン娘。のイベントといい、今回といい、なかなかヒキが強いところを見せている格好だ。

 園内に入り、イベント会場脇の広場で販売されていた会場限定の写真セットにDVD(これはプロモでは無く、インタビュー集との由)を購入、次いでレストラン前のベンチに座ってゆっくりとしていれば、あっと言う間にしかるべき時間となる。
 而して12時過ぎにイベント会場へ入る。モギリに次いでのカメラチェックとなったが、今回もさほど厳しいと言う印象は受けなかった。そのまま中央に備えられたステージを見下ろす形で早々に左折、指定された座席へと歩をすすめる。指定された座席は予想通りに「超」が付くほどの良席。ステージをみて若干左手よりの中央部、前回カン娘。でのイベントは野球場で例えるのであれば左中間であったが、今回は右中間と言う事になる。
 今日は早起きをしたのでしばしの睡魔が襲う。先程来新曲披露イベントらしく「22歳の私」のシングルが流され、遠方には遊園地らしくジェットコースターが行き交う。見上げれば飛びかうトンボの数々、季節は夏を忘れて秋の様相を呈している。若干の蒸し暑さはあるものの、割と過ごしやすい気温。腕組みをしてうつらうつらとイベント開始時間を待った事だった。

 定刻を過ぎ、まずは司会進行役のおじさんが登場、
「もう直ぐ安倍なつみが登場しますが、皆さん大きな声援で迎えてください〜!!」
の旨告知があり、何度かなっちを受け入れる練習をする。今日は一体どのようなイベントになるのだろうかと期待と不安が入り混じった場内にステージの緊張感が、この前振りにより一瞬こなれた感じだ。

1.トウモロコシと空と風

 場内がいい感じにほぐれたところで、なっちのソロナンバー「トウモロコシと空と風」のメロディーが流れてなっちが登場。いきなり曲披露、しかも懐かしい同ナンバーを引っさげての登場に正直度肝を抜かれた。てっきりオープニングナンバーは今回のイベントの趣旨である「22歳の私」のお披露目にあるかと思っていただけに、これは嬉しい嬉しい誤算と言えよう。
 同ナンバーはご存知の方も多いかと思うが、プッチベスト1に収録されている初のなっちソロ名義の曲ではあるものの、結局ソロリリースには至らなかった経緯がある。また娘。にあって初めてなっちをフューチャーする形でCMに起用されたカネボウ「SALA」のイメージソングとしてお茶の間にも流れた曲であり、ファンの間ではもはや伝説と化したナンバーである。そのナンバーが正に眼前でなっちが歌っている。これは幻かと思う光景、今まではありえなかった光景である。そして結論から申し上げれば今日のイベントのセットリストは正に超ド級、100人に聞けば100人が、
「あれ以上のセットリストは考えられない!!」
と、正に納得づくしの名曲がずずずいーーーーーっと立ち並ぶ事となるのである。
 この日のなっち、上が緑のキャミソール、スカートは米国国旗を思わせる赤と白のストライプをモチーフにしたもので、腕にもひじから手首にかけて揃いの腕飾り(腕カバーと言うと事務用品みたいですし、実際なんと言う表現をしていいものやらです…)を付けている。全体的に夏を彷彿させるバランス感が溢れる衣装である。

 1曲歌い終えたところでMCとなる。
「こんにちは、安部なつみです。今日は来てくれてありがとうございます…」
場内を埋め尽くしたファンを見渡してなっちが感銘を受けている事は、見ているこちら側からも克明に伝わってくるところである。なっちの口からしきりに、
「すごいな、すごいよ…」
と漏れる感動の賛辞。これに対して場内から早々に割れんばかりのなっちコールが湧き上がり、なっちの心を更に揺さぶる。
「感動で泣きそうになるよ…」
と、なっちの純粋でピュアな心が如実にこちらにも伝わってきた。
「いつも大勢でステージに立っているけれど、一人は始めて。緊張している。嬉しい。ここ(よみうりランド)のステージはLOVEマシーン以来。どうしよう…」
終始緊張に照れ笑い、そして感動の想いが交錯するなっちのMC、言葉をひとつひとつ選びながらも、何かを伝えようとするその気持ちもこちらによく伝わってくるところである。
「だんだん晴れてきたね〜。季節は夏ですが、楽しんでいるかな〜?」
緊張感がいい感じでほぐれて来たのか、客席に質問を求めるなっち。これに対して即レスで、
「ウォオオーーー!!!」
と割れんばかりの声援が起こったことは言う間でもないところである。
「この間までお盆でしたが、実家に帰りましたか?なっちも帰りたかったんだけれどダメだった。春にはお墓参りに行ってきた。雪がまだあって、自然に触れて、お父さんと懐かしい話をした。室蘭の自然の中で過ごしていた事を思い出した、なっちのふるさとを思い出した…」
と、MCはそのままふるさとの話となれば、この曲の披露となる事は必然な事であろう。

2.ふるさと
3.男友達

 先日の矢口ラジオ(あなたがいるから矢口真里/ニッポン放送系23:00〜24:30)でゲストに登場したなっちの口から今日のイベントの告知があり、その折に5曲の披露が行われる旨の発表があったのであるが、まっさきに頭に浮かんだのは「ふるさと」の事であった。
 ご存知の通り同ナンバーは娘。名義のシングルにあって、ボーカルはなっちのみ、当時の他の6人のメンバーはこれのサポートに回っている。ラブマ以来のファンにとっては馴染みの薄いナンバーかも知れないし、ラブマの大ヒットに比較され同ナンバーの事を「ラブマ前夜」と称する輩もあろう。実際当時この曲はミリオンに至る大ヒットにはつながらなかったし、当時OAされていたASAYANにあって娘。のライバルとされた鈴木あみとの直接対決に彼女の最大のヒットナンバー「BE TOGETHER」をぶつけられた事も悲運であった事だと思う。しかし同ナンバーは今でもファンの間では愛され続けている。今でも「ふるさと」が一番好きだというファンは大勢いるし、「ふるさと」を耳にすると涙が出ると語るファンもいる。
 正直娘。ライブのセットリストにあってスタメンから外される事の多くなった同曲であるが、今こうして封印されていた紐が解かれ、「ふるさと」を歌い上げるなっちが目の前にいる。これは夢か現か幻か…、手拍子をするのすら勿体無い。なっちの口から歌い伝わる言葉の一つ一つを両耳をダンボにして聞き漏らしたくない…、正にそんな気持ちにとさせられた事だった。
 フタ自身「ふるさと」がリリースされた当時、「真夏の光線」での新たなイメージでの再スタートを切った事もあり、う〜ん、娘。のシングルナンバーにあってちょっと地味なのでは…と思った事もあったが、こうして生でなっちの「ふるさと」を耳にして、よくぞあの当時のこのナンバーをリリースしてくれたと思わずにはいられないところであった。ごく近い将来ソロアーティストと華麗なる変貌を遂げるであろうなっちには、是非ソロライブにあっても歌い継いで行って貰いたい、なっちにとってもファンにとっても大切な大切な1曲である。

 一方で「男友達」は娘。の4thアルバム「4thいきまっしょい!」に収録されているナンバーで、これを引っさげて展開された2002年春のツアーなどでも披露されたので、最近のファンにとっても馴染み深いナンバーであろう。
 その当時は5期メンバーの4人がバックダンサーとして活躍をしていたが、勿論今日ステージにいるのはなっち一人である。その代わりといっては何だが、客席のファンがバックダンサーよろしく振り付けを合わせてなっちの熱唱を盛り立てる。ステージと客席が正に一体渾然、やたらと叫ぶファンもいなければ、不必要に回るファンもいない。本当に素晴らしいイベントである。来て良かったと何度も何度もこの胸の喜びを噛み締めた事だった。

 立て続けに2曲披露したところでMCとなる。まず
「飲んでいいかな〜?」
と、用意されたペットボトルの水を飲んで口を潤すなっち。
「男友達、懐かしいね〜。昨年のツアーでは5期メンバーと歌っていました。」
と、同曲の感想を語ってくれる。
 話はツアーつながりで、今回の夏ツアーの話へとなる。
「ツアーと言えば、娘。の夏ツアーがスタートしました。凄い熱かった〜!!今回のツアーは懐かしいナンバーをいっぱい歌っている。言いたいけれど…」
と、『話ちゃっていいかな〜?』とステージ脇をちらりと見やるなっち。どうやらセットリストのネタバレはNGらしく、取り敢えずネタバレは行われなかった。フタも来週末に行われる富士急ハイランドでの娘。ライブに参戦する予定だけに、ネタバレ歓迎半分、ネタバレは勘弁〜!!と言う気持ちが半分だっただけに、取り敢えずは助かった形となった。これで楽しみは当日までじっくりと温存が出来ると言うものである。なっちはステージの上に立っていて来てくれるファンの反応がとても楽しいのだと言う。
「おぉ〜、こんな曲を披露してくれるのか!!」
と客席全体が一喜一喜(一喜一憂ではないですよ〜)姿を確認して、自信を持ち、更なる自身へのスキルアップ、パワーアップにつながればこれこそファン冥利に尽きるところではないだろうか。
 ツアーのリハーサル中(注:8月10日)に22歳となったなっち。その日はメンバーやスタッフからお祝いをして貰ったと言う。その日は近くで花火大会が行われていたようで、スタジオの屋上からこの様子を楽しむ事が出来たと言う。道重は感動して感涙までしてしまったとの事で、なっちにとってもいい誕生日の思い出となった事であろう。
「最後には何故かお祈りになったのさ」
と、なっち。なっちは花火に平和を託したと言う。この逸話からもなっちの優しさを覚えるところである。

4.せんこう花火

 MCは花火つながりから曲紹介へとつながり、披露されたのが、「せんこう花火」。なっちもMCで述べていた通り、同曲は娘。2枚目のアルバム「セカンドモーニング」の中に収録されている隠れた名曲である。
「始めて歌ったので、やばかったのさ…」
と、歌い終えてしきりに照れるなっち。実は曲中歌詞が吹っ飛んでしまったのであったが、ここはしたもので会場を埋め尽くしたお客が大合唱してこれをフォローした事だった。う〜ん、正にステージと客席との一体感。昨今娘。のファン層も多様化して中には過激な応援に走る方もおられるかとは思うが、どうだろうかこのまったり感。ほのぼのとしていて、どこか暖かいステージ。これはまさに娘。では無くなっちだからこそ作りえることが出来たであろう世界観である。

 ここで司会進行役のおじさんが入ってきて、アンケートの質問に答えるコーナーへと移る。先程来整列入場に協力している際に配布されたアンケート用紙を事前に回収し、箱に入れ、なっちがこれに答えると言うものである。なっちが引いたのは追加で選ばれたお一方を含めて6名で、内4名が女性であった。ある程度女性のファンの方に寄せられたアンケートを多めに混ぜていたのかな?と想像させられる抽選であったが、ここまで完璧なステージぶりを見せ付けられたフタにとってはそれはどうでもいい事であった。それよりもむしろなっちとこうして夏の日の一日を過ごす事ができた事の喜びの方が、はるかに嬉しく感じえることであった。選ばれた6人(追加の方は後から…)はステージに呼ばれて、なっちからの握手とプレゼントを受けていました。それぞれの質問とその答えを簡単にかいつまんでおくと、

A1:「一番の幸せは?」
Q1:「今この時。生きがいを感じる。イベントが出来ている事がとても嬉しい。」

 この質問を寄せてくれた女の子は余りの感激ぶりにステージ上で泣き出してしまいましたが、これをなだめるなっちが頭をなでたりしてこれがまた微笑ましかったものです。そしてなっちの答え、これこそ今日ここに駆けつけたファンに対する最高の答えだったように思える。

A2:「イベントで一番心に残ったことは?」
Q2:「一番と言うのが困る質問なんだよねぇ〜」と、悩みながらも、
  「嘘無く、今日のイベントがずっと心に残ると思う。だから今日♪」

 この質問を寄せてくれたのは20歳と言う女性の方からのものだったが、これまたここに駆けつけたファンの胸をギュッと締め付けるような嬉しいコメントが帰ってきた事だった。ずっとなっちを見てきてけして嘘を言える娘ではないと確信して止まないところであるし、文字通り嘘無し正真正銘の本心なのであろう。あぁ〜、本当に今日は来て良かったと何度思った事か知れない。

A3:「Mステで緊張してませんでしたか?」

 この質問は29歳の男性の方から寄せられたもの。司会の方が
「(どうして今日駆けつける事が出来たのか)敢えて聞かないでおきましょう…」
としたのを一瞬なっちがその意味が分からなかったらしく、会社はどうしたのだろうという意味だと気が付いてようやく納得した様子だった。実はフタも同じ穴のムジナだったりする(笑)。肝心な質問に対してのコメントとしては、

Q3:「3日前(注:8月15日)のことですね。娘。でも一人でも生(放送)は緊張するね。(テレビを見ていたファンにも)伝わったね。あの日はリハーサルからほどよいテンションだったが、(本番が始まって自分の番が来て)スタンバっていたら、緊張がしてきた。ちょっとはずしちゃったけれど、心ある歌が歌えてよかった」

との事だった。この手質問は普段なかなか見聞きできないものだけに、とても興味を覚えたところである。

A4:「休みの日は何をしています?」

 こちらも16歳の女の子からの質問。これに対して、

Q4:「この間のやすみはりんねと遊んだ。買い物に行ったのだけれども、雨だった。六本木ヒルズに行ったのだけれども、人が多くて迷ったりした。その後代官山に行った。りんねと一緒に遊んでいると、のんびりとした時間を過ごしたと言う気がする」

との事だった。ラジオだったら事務所的にはNGなかも知れないが、そこは純粋でピュアななっちの事、けして嘘は付けないのであろう。久しぶりにりんねの名前を耳にしたが、今でも北海道出身者同士仲良く買い物に出かけたりすると言うエピソードは実に微笑ましいものである。

A5:「22歳になって変わった事はありますか?」

 これは21歳の女性の方からの質問である。まさになっちと同世代の女の子。同世代の同姓からも好かれているのはやはりなっちの人柄であり魅力であり、かつ努力の賜物ゆえであろう。これに対して一瞬言葉に詰まるなっち。逆に聞き返したらしく、
「色っぽくなりました」
と言われて、大いに照れまくるなっちがとてもまた印象的なことでした。そして、

Q5:「自覚をしようと決めた。ソロも始まるし、大人だし、基本的には「らしく」いきたい」

と、最後にはビシッと今後の抱負を語るなっちであった。

A6:「娘。同士で旅行に行くとしたら、どこがいいですか?」
Q6:「15人だったら楽しいところがいいな。もうすぐハワイ(注:ファンの集い他のお仕事)へ行くのですが…。南の島へ行って、自由にのんびり出来るところがいい。ハワイは旅行気分で楽しみたい」

 これは追加でもう一人…として選ばれた男性の方から寄せられた質問であった。フタ自身仕事や予算等諸々の都合があってハワイへは行かないところであるが、
「ハワイに行かれる方ってどのくらいおりますか?」
と質問してみれば、ちらりほらりと手があがった事だった。どんなツアーとなるのか、あるいはなったのかは個人的に興味を覚えるところである。

 ここで司会を務めていたおじさんは下がり、再びなっち一人のステージとなる。
「ライブで発表したように、来春娘。を卒業する事になりました。夏、秋、冬と時間があるが、常に自分はアーティスト安倍なつみとしていろいろとやっていきたい。実際やりたいこともある。これからも皆さん応援してください。娘。としても応援してくださいね。」
と、ここまで敢えて触れないでいた卒業に絡めたコメントを語るなっち。淡々と語りながらも、しっかりと自身の将来を見据えた頼もしいコメントであった。
 正直今日のイベントで卒業の話をする確率は半々だと思っていた。しかしソロデビューと言うことの裏側にはどうしても娘。からの卒業と言う話が絡むところであり、こうして自身の口から決意を語るに至ったことだと思う。フタも今まで敢えてメディア等なっちの卒業に触れないように避けてきたところもあったが、なっちに与えられた限られた娘。としての活動期間、そしてその後に待ち構えているであろうソロアーティストとしての安倍なつみの将来は見続けて行きたいと決意を新たにした事だった。正直なっちの口から卒業の二文字が飛び出した時の反応が怖かった。しかし客席から上がった声はブーイングではなく、
「おめでとう♪」
の暖かい賛辞麗句であった。なっち自身MCの中で、
「ソロのなっちも娘。のなっちもどちらもなっちなんだけれどね〜」
としていたが、正にその通りであると思う。元々ソロデビューを夢見てオーディションを受けた少女の夢が、今ここに正に咲かんとしている…。

5.22歳の私

「8月10日で22歳になりました。その私が心を込めて歌います」
として歌ってくれたのが初のソロ名義でのシングルリリースとなった「22歳の私」であった。歌詞はまさになっちそのものの人生を歌っているところであり、娘。のメンバーである矢口っちゃんも同じ感想を抱いたところだと言う。
『小さい頃に描いていた理想の大人とは違うけど、あの頃よりも自信がある22歳の夢に〜♪』
歌詞の意味を噛み締めて、なっちには今以上に大きく羽ばたき、ソロとしても大成を遂げられる事を祈って止まない。

「今は幸せです。いろいろとチャレンジしてみんなにいろいろと届けたい。これからも応援よろしくお願いします。だんだんと日が出てきたけれども、身体には気をつけて、また見に来てくださいね」
と、ファンを気遣うなっち。最後までなっちにしてやられた、そんななっち尽くしのあっという間の1時間であった。

 この日は予想以上のファンが詰め掛けたので、イベントは急遽2回公演となる事になった。それ故に早々に退場に協力する形となった。翌日の新聞報道等では1万人以上のファンが詰め掛けたと報じていたが、実数としては1万5〜6千人程のファンを集客したように思う。これは横浜アリーナのキャパシティーに匹敵する動員数である。なっち一人の力でここまでのファンを、それこそ全国中から集める事が出来た事はなっちにとってもいい思い出となりえたことであろうし、なにより大いなる自信につながったところであろう。
 ごく近い将来ソロアーティストとしての活躍が期待されているなっちは、いずれの機会にソロライブを開催する事になるだろう。フタはそれが今から待ち遠しくてやまない。2nd、3rdとシングルを重ねて、アルバムを発表して、早くても来夏、或いは来秋となるかも知れない。それでもフタはひたすら待ち続ける積りである。それだけの期待感を抱かせた今日のイベントは点数を付ければ100点満点に加算点を付けたい位だし、その思いは駆けつけたファン全員の心に伝わった事で無いかと思う。改めてこの日の思い出を大切なものとして、なっちの今後にも大いに期待感を覚えるところである。

 最後になりましたが、このレポを心よりなっちを応援され続けておられるお仲間のKwさんに捧げさせて頂きます♪






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